簿形式による入力についてお話します。
帳簿形式による入力
伝票形式では出金伝票・入金伝票・振替伝票をその画面で切り替えて入力できますが、帳簿形式では現金出納帳・預金出納帳・売掛帳・買掛帳などの帳簿ごとに入力します。
1.帳簿の入力(現金の引出)
現金の引出を例に帳簿の入力をしていきましょう。
入力方法や詳細についてNo15伝票からの入力でお話しした内容と同じ部分は省略します。
画面はクイックナビゲータの「取引」タブをクリックして、「現金出納帳」をクリックすると出てきます。
同じ画面は、メニューバー「帳簿・伝票」をクリックして「現金出納帳」をクリックしても出てきます。
(1)「日付」欄を入力します。
カレンダーを利用して入力する方法は、No15伝票からの入力をご確認ください。
(2)「相手勘定科目」欄を入力します。
通常仕訳は仕訳日記帳のように貸借で入力しますが、「現金出納帳」では勘定科目の片方は「現金」と決まっているので、相手勘定科目のみ入力します。
選択リストについてはNo15伝票からの入力でご確認ください。
補助科目や部門を設定している場合、「相手勘定科目」欄下の各欄へ同様に入力します。
(3)「摘要」欄を入力します。
部門を設定している場合、その下の部門欄も入力します。
なお部門欄の入力については、画面左上の「部門」で該当部門をあらかじめ選択すると、この欄の入力を省略できます。
(4)「金額」欄を入力します。
「収入金額」欄と「支出金額」欄があるので、確認のうえ入力してください。電卓を利用して入力する方法はNo15伝票からの入力でご確認ください。
「現金出納帳」で入力した仕訳は、仕訳日記帳や総勘定元帳などに自動で転記されます。
入力した仕訳上でダブルクリックすると「仕訳日記帳」の画面に切り替わるのでご確認ください。
なお、消費税の課税区分について変更する必要がある場合、摘要欄下の「税区分」欄で変更してください。
具体例では現金引出の取引について現金出納帳を利用して入力しましたが、預金出納帳からも入力できます。
ただし、「現金を預金から引き出した」という一つの取引を現金出納帳、預金出納帳それぞれで入力すると、二重仕訳となってしまうので注意してください。
二重仕訳を防ぐための手順として
- 現金出納帳を入力する
- 現金出納帳を入力するときに、[1]で入力した現金取引を除いて入力する
具体的には、[2]の作業では通帳のコピーをとり、現金取引に斜線を引くなどして入力しないようにするといいでしょう。
2.他の帳簿による入力
預金出納帳や総勘定元帳など他の帳簿でも、画面の表示方法や入力方法は基本的に上記と同じです。
他の帳簿から入力する場合、画面の左上で先に補助科目や部門などを指定しておくと、その都度入力する手間が省けて作業が効率的になります。
3.補足情報、仕訳及び帳簿の管理に役立つ機能
3-1「付箋」
「付箋」は仕訳の目印として仕訳の検索に役立ちます。
検討が必要な仕訳などに選択リストから付箋を選択します。
3-2「調整」
「調整」は調整仕訳を入力した場合、クリックしてチェックマークを入れます。
チェックマークを入れると、残高調整表に集計されます。
3-3「決算」
「決算」は決算修正仕訳を入力する場合に選択します。
選択すると[1]その仕訳の日付が期末になること[2]帳簿上で期間を選択するとき期中と区別することができます。
いずれもクリックしてチェックマークなどを外すことができます。
3-4「仕訳辞書」
「仕訳辞書」は登録してある仕訳の名称を選択すると、その仕訳が自動で入力される機能です。
本のマークのある欄を選択すると、選択リストが出てきます。
本のマークは「タイプ」欄と「相手勘定科目」欄の間などにあります。
仕訳辞書の設定などについてNo20辞書機能でお話します。
3-5「仕訳メモ」
「仕訳メモ」は「請求書等の交付を受けられないやむを得ない理由」や仕訳のメモあるいは摘要に表示しきれない部分などを入力します。
一番右のメモ帳のマークのある欄を選択すると、「仕訳メモ」画面が出てきます。
請求書等が無い場合でも、必要経費・損金や消費税の仕入税額控除に含めたいとき、取引の事実を立証するためにこの欄の入力が必要です。
詳しくは顧問税理士などにご確認ください。
4.帳簿・伝票設定
「帳簿・伝票設定」でどの帳簿にどの科目が設定されているかなど確認できます。
メニューバーの「設定」を選択して、「帳簿・伝票設定」をクリックすると、「帳簿・伝票設定」画面が出てきます。
画面が出てきたら「帳簿」タブを選択し、画面左側の「帳簿」で確認したい帳簿を選択します。
その後、画面右下「対象勘定科目」欄の該当帳簿へ設定されている勘定科目にチェックマークがついているか確認します。
画面右上で選択した帳簿に対応する「帳簿の設定」、「金額欄の名称」、「増加する貸借区分」も確認できます。